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いぶくろ聖志『音伽噺』編集後記=その4「スクイ爪ですくい投げ!」

箏独奏CD付オリジナル曲集『音伽噺』には、いぶくろ聖志先生の作曲・編曲・演奏による「山桜」「虎が雨」「夜明け前の戯れ」「雪、静と舞う」「夜想四景」が収録されています。

「山桜」と「夜明け前の戯れ」はそれぞれ日本古謡の「さくらさくら」と「うさぎ」をモティーフにした編曲作品で、吉野の里に想いを馳せた「山桜」はいぶくろ先生らしい慈愛が、また、仲秋の満月の下で遊び戯れるうさぎの情景を表現した「夜明け前の戯れ」には可愛らしさと儚さが感じられます。
「虎が雨」は鎌倉時代にあったとされる曾我兄弟の仇討ちと、その仇討ちで命を落とした曾我十郎祐成と虎御前との悲恋を題材にした作曲作品。深い情感をたたえた物語をこれほどまでに表現できるのか、と感嘆する圧巻の演奏です。
「雪、静と舞う」は源義経との別れと静御前の舞を題材にした作曲作品。ふわりと舞う雪の情景から、永久の別れと戻らない日々を思う心の機微、その想いを秘めて舞う静御前の姿が箏の音に込められています。
「夜想四景」は春夏秋冬、四季の情景や風物を表現した4つの小品から成る組曲で、箏奏者いぶくろ聖志の新境地、とも言える多彩な技巧と表現に圧倒されます。90年代の名力士・舞の海ではありませんが、「技のデパート」と呼びたくなる作曲作品。

百聞は一見、もとい、一聴にしかず。箏奏者としての魅力だけではなく、作曲家としてのいぶくろ聖志の魅力も大いに体感できる『音伽噺』。
お楽しみに!

いぶくろ聖志の箏独奏CD付オリジナル曲集『音伽噺』は、全音のホームページでご予約ができます。

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▲本邦初お目見えの帯付表紙画像。もちろん、全ての『音伽噺』にこの帯が付いています。

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