「リスト」といえば「ラ・カンパネッラ」!
誰しもピアノ弾きなら一度は憧れる、憧れて譜面を見てみると・・・
「なに、2オクターヴも飛ぶの!?!?」
と、あらためてビックリしてしまった経験をお持ちでは??
リストの代表作、「パガニーニ大練習曲集」(原典版)が、野本由紀夫先生・渡辺健二先生のお二人による校訂・解説でこの8月に発売となりました!!!(祝)
これまでの原典版シリーズ同様、もんのすごく濃ゆ〜い内容となっております!!
ここでは、その一部を紹介したいと思います♪
●パガニーニとリスト●
私の感覚では、「ヴァイオリンの達人」「ヒゲが濃い」「痩せてる」くらいしか出てこない。ですが、本書ではこのパガニーニさんについても非常に深く掘り下げて解説しております。パガニーニの生きた時代とは、そしてその影響力、パガニーニの人生、その何ともいえない「ものすごさ」を知った上でこの曲集と向かい合うと、それを知る前とは随分違うのではないかと思います!!
21歳のリストはパガニーニの演奏を聴いて衝撃を受けます。
当時パガニーニは、毎日のように演奏会を開いていたそうですが、常に満員御礼!しかもそのチケットは今でいう3万円もしたとか・・・!! 今ならオペラが見られちゃいますね!!
そして彼は、その演奏方法を誰にも公開していなかったのだそうです。
リストが、演奏を聴いてどんなに感激したかは、弟子宛の手紙からうかがい知れます。
「もし私の気がふれてしまわなければ、あなたは芸術家になった私と再会できるでしょう!・・・ごく最近パガニーニの演奏を聴いて以来・・・なんという人物!なんというヴァイオリン!なんという芸術家!神よ!この4本の弦に、いったいどれほどの苦悩、苦痛苦しみが込められていることか!」
だいぶ感激していますね〜!リストさん。
そして、この衝撃を受けて「私はピアノのパガニーニになる!」と叫んだと言われています。
リストにとって人生の機転となったことは明らかでしょう。
リストはその後すぐに、パガニーニの作品のモチーフを使い、作曲をはじめます。
そして、改稿を重ねて、20年近くたってようやく完成されたものが、私達が普段耳にしている「パガニーニ大練習曲集」なのです!
そして、その内容をひもとくと、驚くべき精度で「ヴァイオリンの技巧をピアノで再現」していることがわかるのです!!!
詳しくは、楽譜の解説をお読み下さいネ!!!