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J. Strauss ⇔ Korngold

コルンゴルトのピアノ作品集《雪だるま》8月15日より全音で発売中!
(世界で)初めてのコルンゴルトのピアノ曲集になります。

5回目の曲目紹介は、曲集の最後の収録曲に飛んでここから順次遡っていくことにします。
《シュトラウス物語》作品21は、今回の曲集の中でこの曲だけずっと後年の、1927年、30歳の頃に書かれています。ウィーン出身のコルンゴルトにとってウィンナ・ワルツは、その代表的な音楽家であるヨハン・シュトラウス2世とともに切っても切れない関係にあったと言えます。
このピアノのためのオリジナル曲《シュトラウス物語》は、その敬愛するヨハン・シュトラウス,Jr. の美しく楽しいワルツ、ポルカ、またオペレッタの音楽をコルンゴルト流のファンタジーとしてまとめたもので、「千夜一夜物語」から「美しく青きドナウ」まで、およそ12曲のシュトラウスの音楽が登場します。
いっけんヨハン・シュトラウスのメドレーやポプリ(接続曲)のようにも思われそうですが、一つ一つのシュトラウスの曲がコルンゴルトのセンスで彼流の音楽に変化・発展されていて、単にシュトラウスの美しいメロディーが続けて演奏されるだけの曲ではないところが、二流作曲家とは違うコルンゴルトの技量ならではです。解説に揚げた曲目をたどって原曲と聞き比べてもらうと、ああこんなに違う感じになるのか、と面白い発見ができるでしょう。
E-W-Korngold_mono.jpg

ところで今回の「ピアノ作品集」の解説では、コルンゴルトがこの曲に登場させたヨハン・シュトラウス二世の原曲がほとんどリスト・アップされています。
これは世界的に見ても、これまで他に類例のない初めての成果と言えます。

(原曲の解明にご協力いただいた方々、ありがとうございました!)


ピアノ作品集《雪だるま》で収録しているのは《雪だるま》《ドン・キホーテ》《森が語ること》《4つの小さい陽気なワルツ》《から騒ぎ》《シュトラウス物語》の6作品です。
これで定価(消費税込)1,995円は絶対お買い得!