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エル・システマとスズキ・メソード

昨晩 NHK(011)で放送された『地球イチバン』(10月18日午後10時から)で、「世界でイチバン大きなオーケストラ教室」と題して、ヴェネズエラの貧困の対策として生まれたエル・システマによるオーケストラ教室での、子供たちのオーケストラの活動とその裏側が紹介された。
このエル・システマは、スズキ・メソード出身のヴァイオリニスト小林武史氏が、1971年にヴェネズエラに招かれてそのメソードの教授法を伝えたことが基礎になっているとのこと。もちろんエル・システマの教育法は、スズキ・メソードそのままではなくより発展されたものであるが、スズキ・メソードが世界に与えた影響力をここにも確かめることが出来る。
エル・システマの詳細については山田真一氏が著した『エル・システマ ─ 音楽で貧困を救う南米ベネズエラの社会政策』(教育評論社 刊)に詳しいので読んでみるのも良いだろう。(ただし著者は音楽家ではないので音楽面の実際についてはあまり具体的な記述はない)

因みにエル・システマから生まれたヴェネズエラ・シモン・ボリバル交響楽団(シモン・ボリバルはヴェネズエラの英雄の名前)が来日した(たしかこれが初来日だった)1991年に、そのコンサートがNHKで放送された。
メインのプログラム曲であった南米の作曲家ヒナステラ『エスタンシア』組曲の熱い演奏はまだ記憶に新しい。