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ニューヨーク・ジャズマンのおもしろジャズ語噺 その2

本書の魅力はもちろん著者・三上クニさんの文章ですが、その文章をより楽しく引き立てた銅板画・イラストレーターの西脇光重さんの挿絵や表紙が、これまた魅力的なんです。

西脇さんは、某メーカーの海外営業やニューヨークの広告代理店、都内の印刷会社勤務を経て、主に版画によるイラストレーターとして昨年末から活動を開始されたばかりの方ですが、NYの広告代理店などでグラフィックデザインをされていたキャリアもあり、そのイラストは非常にキャラ立ちしていて、しかもどこか西欧的な雰囲気を漂わせ、生き生きとした作品が魅力です。

思い起こせば今年の春、「さて、ジャズ語噺の表紙や挿絵は誰にお願いしようかしらん??」と考えあぐねていた矢先に、社内の別セクションの人のデスクにあった、個展の案内状を目にしました。封筒にNYタクシーやら味のある人々が描かれ、パッと目を引くものがあり、びびびっと来たんですね(古い?)。イイモノを見つけた興奮で鼻血が出そうなのを抑えつつ、早速イソイソとその個展に出かけました。

...大当たりですね。なんという西脇版画ワールド!!
なんというんでしょうか、微妙な色使いで、とても鮮やか。「部屋に飾りてぇ〜」という作品が目白押し。お気に入りはビビッドな赤にぷちぷちと種が描かれたスイカの断面図とか、オリーブオイルのボトルを三本並べたグリーンな作品とか。
もうその場で西脇さんに「ぜひ表紙を描いて頂きたい本があるんです」と申し入れた次第です。鼻血は出さずに済みました。

こだわりの表紙と、挿絵。
これも本書の大きな魅力なんです。ぜひ買って見てね〜。